【最大56万円】プログラミングスクールで使いたい教育訓練給付制度をわかりやすく解説

プログラミングスクール

教育訓練給付制度を活用すれば、プログラミングスクールで学ぶことで最大56万円の支給を受けることが可能です。しかし、教育訓練給付金の申請手続きや活用方法について詳しく知らない方も多いと思います。この記事では、教育訓練給付の基本的な知識から申請方法、そして最大限に活用するためのポイントまで、わかりやすく解説します。プログラミングスキルを磨きたい方、資金面でのサポートが必要な方、ぜひ参考にしてみてください。

教育訓練給付制度の概要

教育訓練給付制度とは?

教育訓練給付制度(厚生労働省のWebサイトにリンクします)とは、労働者が自身のスキルアップを目指し、教育訓練を受ける際に、その費用を補助するための制度です。この制度は、厚生労働省が管理しており、労働者のスキル向上を支援し、雇用の安定化を図ることを目的としています。

具体的には、働きながら資格取得やスキルアップを目指す方が、特定の教育訓練機関(認定されたプログラミングスクールも含まれます)で学んだ場合、その費用の一部が支給されます。支給の対象となるのは、入学料や受講料などで,給付金の上限額は、受講するコースや受講者の状況により異なります。

教育訓練給付金にはいくつかの種類がありますが,プログラミングスクールを利用して支給される給付金は,「専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金」というものです。「専門実践教育訓練」とは,雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な職業に関する教育訓練のうち中長期的なキャリア形成に資する専門的かつ実践的な教育訓練として厚生労働大臣が指定する教育訓練をいいます。

わかりやすくいうと,中長期的なキャリア形成に役立つ専門的で,かつ実践的なものであるということです。まさにプログラミングスキルがこれに該当します。

給付金の対象者となる条件

教育訓練給付の対象者となるためには、一定の条件があります。

まず,次のいずれかに該当する人が対象です。

  • 教育訓練を開始した日に雇用保険の被保険者である者
  • 教育訓練を開始した日の直前の1年以内に雇用保険の被保険者であった者

正社員だけでなく、パートタイム労働者も対象となりますが(雇用保険の加入は必要)、フリーランスの方は原則として対象外です。

次に,支給要件期間(被保険者として雇用された期間)が3年以上であることが必要です。ただし,初めて教育訓練給付金の支給を受ける方は,2年以上あれば支給されます。

離職されている方は,空白期間が1年以上なければ,異なる勤務先の期間を通算することができます。

ここまでまとめみると,

  • 雇用保険の被保険者である者(または被保険者であった者)
  • 被保険者として雇用された期間が3年以上であること(初めての方は2年以上

ということになります。

教育訓練給付金の額

専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の額は,教育訓練の受講のために支払った費用の額に次の割合を乗じて得た額になります。わかりやすくいうと,費用の一定割合が支給されます。

給付金の額 上限額
修了 費用×50% 40万円(1年間)
修了+就職 費用×70% 56万円(1年間)

①専門実践教育訓練を修了した方は,費用の50%が支給されます(上限額40万円)。

②専門実践教育訓練を修了し,資格の取得等をし,かつ,修了日の翌日から1年以内に就職した方は,費用の70%が支給されます(上限額56万円)。

プログラミングスクールで「最大70%OFF」「最大56万円」といった内容のことが書いてあるのは,まさにこの専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金の額のことなのです。

たとえば,専門実践教育訓練を修了した場合は,まず50%が支給され,そのあと就職した場合は,差額の20%(70-50=20%)が支給されるという流れになります。

※受講のための交通費,パソコン等の器材等,クレジット会社に対する分割手数料は費用に入りません。

教育訓練給付の申請方法とステップ

必要な書類とその準備方法

教育訓練給付を申請するためには、以下のような書類が必要となります(詳細は後述します)。

  1. 教育訓練給付申請書:申請者の基本情報や受講する教育訓練の詳細を記入します。
  2. 受講証明書:教育訓練機関が発行するもので、申請者が教育訓練を受講したことを証明します。
  3. 支払証明書:申請者が教育訓練費用を支払ったことを証明する書類です。

これらの書類は教育訓練が終了した後に提出しますが、事前に公共職業安定所(ハローワーク)や教育訓練機関(プログラミングスクール)から入手・確認し、必要な記入等を行うようにしましょう。

申請の流れと注意点

教育訓練給付の申請には、以下のような流れになります。

  1. 事前手続
  2. 専門実践教育訓練の受講
  3. 支給申請手続

①事前手続と③支給申請手続は,どのプログラミングスクールを利用しても手続は共通しています。②専門実践訓練教育訓練は,プログラミングスクールのカリキュラムによって異なります。

①事前手続

教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票に一定の書類を沿えて,専門実践教育訓練を開始する日の1か月前までに公共職業安定所(自分の住んでいる地域のハローワーク)に提出します。

雇用保険などの条件に問題がなければ,公共職業安定所から「教育訓練給付金及び教育訓練支給給付金受給資格者証」が交付されます。このとき,修了後に支給申請を行うべき期間も教えてくれます。

②専門実践教育訓練の受講

受講を予定しているプログラミングスクールにて,専門実践教育訓練を受講します。漢字で書くと堅苦しく感じますが,かんたんに言うと「プログラミングを学びましょう」ということです。この受講部分は,プログラミングスクールごとにカリキュラムが異なります。

③支給申請手続

教育訓練が修了したら,以下の書類を沿えて,申請期間内に管轄公共職業安定所に提出します。

  • 教育訓練給付金支給申請書
  • 教育訓練給付金及び教育訓練支給給付金受給資格者証
  • 受講証明書その他一定の書類

教育訓練給付金支給申請書は,ハローワークインターネットサービスにあります。

教育訓練給付金及び教育訓練支給給付金受給資格者証は,最初にハローワークに行ったときに交付される書類です。

受講証明書は,専門実践教育訓練を受講したプログラミングスクールが発行してくれます。

以上のような手続きや注意点を理解しておくことで、スムーズに給付金の申請を行い、プログラミングスクール等の教育訓練をより有意義に活用することができます。

教育訓練給付金支給後のフォローアップと活用法

プログラミングスキルの維持と向上

教育訓練給付金を活用し、プログラミングスクールで新たなスキルを身につけたあとも、プログラミングスキルを維持し、さらに向上させるための努力が必要です。具体的な方法を紹介します。

継続的な学習

プログラミングは日進月歩の分野で、新しい技術や言語が次々と登場します。オンラインの教材や書籍を利用して常に最新の情報をキャッチアップし、スキルを更新し続けることが重要です。

プロジェクトへの参加

自分ひとりでコードを書くだけでなく、チームでのプロジェクトに参加することで、実践的な経験を積むことができます。オープンソースプロジェクトへの参加やハッカソンなどが良い機会となります。

コードレビュー

他人のコードを読むことは、自分のコーディングスキルを向上させる上で有効です。また、自分のコードを他人にレビューしてもらうことも同様です。

教育訓練給付金を活用したキャリアデザイン

プログラミングスキルを身につけたあとは、そのスキルをどのように活用するかが重要になります。以下に、教育訓練給付金を活用してキャリアデザインを考えるためのポイントを紹介します。

スキルの可視化

教育訓練給付金を活用して学んだプログラミングスキルを具体的なプロジェクトや成果物を通じて可視化しましょう。これにより、自身のスキルを示すことができ、就職/転職時の強みとなります。

ネットワーク

プログラミングスキルを活かすためには、同じ分野の人々との関係性も重要です。業界のイベントやオンラインコミュニティに参加することで、新たな情報を得たり人間関係を構築することができます。

キャリアパスの設定

プログラミングスキルを活かすためのキャリアパスを設定しましょう。ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、フロントエンド開発者などどのようなポジションを目指すのか、それにはどのようなスキルや経験が必要なのかを調べ,自身の目標を設定することが重要です。

もっとも,プログラミングを学習する前にキャリアパスのことを考えるのは難しいと思います。学習を続ける中でぼんやりとでもいいので,「将来こうなりたいなあ」といったものを思い浮かべ,ときには軌道修正しながら理想の自分の将来像に向かって進んでいきましょう。

教育訓練給付金を活用して得たプログラミングスキルは、あなたのキャリアにおける強力な武器となります。しかし、それを最大限に活用するためには、スキルの維持と向上、それを活かすためのキャリアデザインが必要となります。これらの点を意識し、学習の成果を最大限に引き出しましょう。

教育訓練給付制度に認定されているプログラミングスクール

教育訓練給付制度に認定されているプログラミングスクール

最後に,教育訓練給付制度に認定されている主なプログラミングスクールを紹介します。中長期的なキャリア形成に資する専門的かつ実践的な教育訓練という制度の趣旨から,未経験からのプログラミング学習から就職/転職支援まで行ってくれるカリキュラムが対象になっています。

「テックアカデミー」さん,「DMM WEBCAMP」さん,「テックキャンプ」さんあたりが主力なので,このあたりのカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。

テックアカデミー「エンジニア転職保証コース」

テックアカデミー

テックアカデミー

運営会社 キラメックス株式会社
受講スタイル オンライン
年齢 不問
(転職保証コースは20歳以上32歳以下)
主なコース はじめての副業コース
Webデザインコース
Javaコース
PHP/Laravelコース
Ruby on Railsコース
Pythonコース
AIコース
データサイエンスコース
エンジニア転職保証コース
受講期間 4週間
8週間
12週間
16週間
転職支援 あり
転職保証 転職失敗で全額返金
対応地域 全国
価格相場 【各種コース】
4週間:174,900円
8週間:229,900円
12週間:284,900円
16週間:339,900円

【転職保証コース】
16週間:547,800円
支払い方法 ・クレジットカード
・銀行振込
・コンビニ決済
・Amazon Pay
・PayPay

「TechAcademy(テックアカデミー)」は,キラメックス株式会社が運営するプログラミングスクールです。パーソナルメンターが付くことによって,短期間でプログラミングスキルが身に付きます。

TechAcademyは,以下のコースが専門実践教育訓練給付金制度の対象講座に認定されています。

  • AIコース
  • データサイエンスコース
  • Python+AIセット
  • Python+データサイエンスセット
  • Python+AI+データサイエンス
  • エンジニア転職保証コース

「エンジニア転職保証コース」は,内定が出ない場合は受講料が全額返金される保証があります。

TechAcademyの公式サイトを見る

DMM WEBCAMP エンジニア転職

DMM WEBCAMP エンジニア転職

DMM WEBCAMP エンジニア転職

運営会社 株式会社インフラトップ
受講スタイル ・通学
・オンライン
年齢 不問
主なコース DMM WEBCAMP 学習コース
・はじめてのプログラミング
・Java
・PHP/Laravel
・Python/AI
・Webデザイン

DMM WEBCAMP エンジニア転職

マケキャンbyDMM.com
・転職コース
・学習コース
受講期間 4週間〜16週間
未経験 可能
転職支援 あり(DMM WEBCAMP)
転職保証 転職失敗で全額返金
対応地域 ・スクール(東京・大阪)
・オンライン(全国)
料金 【DMM WEBCAMP 学習コース】
・4週間:169,800円
・8週間:224,800円
・12週間:279,800円
・16週間:334,800円

【DMM WEBCAMP エンジニア転職】
・短期集中コース:690,800円
・専門技術コース:910,800円
・就業両立コース:889,350円

【マケキャンbyDMM.com】
・転職コース:330,000円〜
・学習コース:165,000円〜
支払い方法 ・銀行振込
・クレジットカード

「DMM WEBCAMP」は,株式会社インフラトップが運営する即戦力のスキルを身につけるプログラミングスクールです。DMM認定の現役エンジニア講師がサポートをし,プログラミングをはじめ,Webデザイン,Webマーケティング,動画クリエイターなどのコースが充実しています。

DMM WEBCAMP エンジニア転職」の専門技術コースが給付金の対象です。DMM WEBCAMP エンジニア転職は,学習期間によって3つのコースが分けられています。

  • 短期集中コース:12週間
  • 専門技術コース:16週間
  • 就業両立コース:24週間

給付金の対象は,専門技術コースのみなので注意しましょう。

「DMM WEBCAMP エンジニア転職」は,転職できなかった場合は受講料が全額返金する転職保証,受講後満足できなかった場合は受講料を全額返金する返金保証があります。

DMM WEBCAMPの公式サイトを見る

テックキャンプ エンジニア転職

テックキャンプ

テックキャンプ

運営会社 株式会社div
受講スタイル ・教室(渋谷)
・オンライン
年齢 不問(30歳以上可能)
主なコース ・プログラミング教養
・エンジニア転職
受講期間 プログラミング教養
・月額制のため期間なし

エンジニア転職
・短期集中:10週間
・夜間・休日:約半年
未経験 可能
転職支援 あり
転職保証 転職失敗で全額返金
対応地域 ・教室(東京)
・オンライン(全国)
料金 ・プログラミング教養:月額21,780円
・エンジニア転職:一括657,800円

「TECH CAMP(テックキャンプ)」は,株式会社divが運営するプログラミングスクールです。プログラミングスキルが身につく学習プログラムとキャリア支援によりエンジニア転職を実現します。

テックキャンプ エンジニア転職」は,専門実践教育訓練給付金制度の対象講座です。

「テックキャンプ エンジニア転職」は,学習を開始して14日以内なら全額返金される返金保証,内定が出なかった場合に受講料を全額返金する転職返金保証があります。

テックキャンプ エンジニア転職

ディープロ「4ヶ月短期集中コース」

ディープロ

ディープロ

運営会社 株式会社ダイビック
種類 プログラミングスクール
年齢 不問
受講形式 通学
オンライン
受講内容 4ヶ月短期集中コース
就学両立コース
受講期間 4ヶ月
-
未経験 可能
転職支援 あり
転職保証 なし
対応地域 全国
料金 【4ヶ月短期集中コース】
797,800円

【就学両立コース】
・ライトプラン:1,010円/月
・ベーシックプラン:4,980円
・サポートプラン:30,000円/月

「ディープロ」(旧:DIVE INTO CODE)は,株式会社ダイビックが運営する本気でエンジニアを目指す方のためのプログラミングスクールです。

ディープロは,「4ヶ月短期集中コース」が教育訓練給付金対象講座です。

キカガク 長期コース

キカガク

キカガク

運営会社 株式会社キカガク
受講スタイル オンライン
年齢 20歳以上
主なコース AI(Python)
受講期間 6か月
未経験 可能
転職支援 なし
転職保証 なし
対応地域 全国
料金 792,000円
支払い方法 銀行振込

「キカガク」は,株式会社キカガクが運営するAI人材育成のプログラミングスクールです。6か月間で未経験からデータ分析,AI開発スキルを習得することができます。

キカガクは,「キカガク長期コース」が専門実践教育訓練給付金制度の対象講座です。

侍エンジニア

侍エンジニア

侍エンジニア

運営会社 株式会社侍
受講スタイル オンライン
年齢 不問
主なコース ・副業スタートコース
・Webデザイン 教養コース
・プログラミング 教養コース
・AIコース
・転職保証コース
受講期間 4週間〜48週間
未経験 可能
転職支援 あり(転職保証コース)
転職保証 転職成功でキャッシュバック
対応地域 全国
価格相場 【Webデザイン 教養コース等】
4週間プラン:165,000円
12週間プラン:287,100円
24週間プラン:396,000円


【AIコース】
12週間プラン:594,000円
24週間プラン:880,000円
36週間プラン:1089,000円
48週間プラン:1,287,000円

【転職保証コース】
16週間プラン:473,000円
24週間プラン:649,000円
支払い方法 ・クレジットカード
・銀行振込
・分割払い

「侍エンジニア」は,株式会社侍が運営するマンツーマンプログラミングスクールです。目的に合わせた学習プランとマンツーマン指導により,転職・副業・フリーランスを実現します。

侍エンジニアは資格取得を目指す2つのコースが「一般教育訓練」の対象となっています。

  • LPIC資格対策コース(インフラエンジニア向け)
  • Java資格対策コース(プログラマ向け)

どちらも転職等を目指すものではなく,資格取得を目指すコースである点に注意しましょう。

また,侍エンジニアの教育訓練給付制度に認定されているコースは,「専門実践教育訓練」(最大70%)ではなく「一般教育訓練」(最大20%)である点も注意しましょう。

侍エンジニア公式サイト

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